「はぁ、貴方が本気で願ったら世界そのモノの構造を変えてしまう程の力はあるけど、原初の貴方が願ってないわね。絶対的な力を持ちながら、自らをSweekfeeの輪廻に組込み力を中和しようとしてるって噂は本当らしいってことが今分かったわ」
 また、不可解な単語が出た、なんて言ったのだろうか。
「さっきから、何か不思議な発音の単語を言ってるけど何?」
 どうしても、気になった。それが、重要に思えたから。
「ん?“Sweekfee”のこと?あー、教えても大丈夫なのかな、これって」
 ポリポリと頭を掻くアルト。
「後戻り出来なくなるけど、聞く?」
 冷や汗が垂れる。彼女は嘘を言っていない。これを聞いてしまったら、本当に後戻りが出来ないことは赤子にも理解出来る。でも、身体が、反発しながらも、聞けと言っている。
「分かった、聞きたい」
 そう、と彼女は言って口を開く。
「“Sweekfee”、世界を現す言葉。高次元生命体、十七次元に属する彼ら?は神に値する概念の存在で、“Sweekfee”を造った。えーと、簡単に言えばこの世界で言うネットゲーってモノの分類される体感ゲームのサーバーの総称らしいわ。Sweekfeeって言うのは生命体なの、十三次元から十五次元までその存在を変動させる永久代謝をする生命体、まぁ、意識って言うのは無いらしいんだけどね。私達、あー、でも貴方は規格外だけど、十七次元生命体によって造られたNPC、そう、NPCなの。イベントを盛り上げるために絶対必要な存在ね。でも、貴方は違う。貴方はそもそも十七次元どころか、その存在すら疑問視された無量大数を超える次元域に存在する神、そして、= 零の存在。始まりにして終焉を意味する貴方、それは自らが存在することを否定することなり、自我が壊れかける。そこで注目したのが、遥か下級の存在が構築したあるシステム、それがSweekfeeね。さっきも言ったけど、そこに自分の魂を組込んで、輪廻を始めたっていうの、それが原因で世界全体に歪を生むこととなったみたいだけど、貴方は輪廻を重ねた。その結果、今の貴方があるっていうの」
 理解できない。理解したくない。理解したら、きっと・・・・・、僕は、壊れる。
「現実破壊者、私はそう呼ばれているわ、だって平和な日常をおくっていた人々を非日常へと招き入れる災いの魔女、逆魔術兵装(アンチ・マジックアームズ)Reality Bleaker
の使い手として、私は畏怖されているのよ」
 その表情はどこか儚げで、悲しそうで、辛かった。
「貴方の意思に反し、この世界では近い内に異変が起こる。いや、起こっているはずなのよ、さっきからずっと言ってるけど、『私』が呼び出された。それはとても大変なこと、最悪Sweekfeeの存続に関わる事態よ」
 ならば、僕にどうしろと言うのか、どうしろって言うんだい?
「僕に、何を求める?」
 意識が豹変する。何か今まで押し殺していた何かが、動き出そうとしているんだ。
「デバッグ、それが貴方に課せられた使命」
デバッグ、この世界のバグ取りをしろと言うのか、面白い。“俺”にそれをしろと言うのか。
「分かった、やってやろうじゃないか、アルト」


Reality Breaker


System:Sweekfee


KAKUU -


真実は、虚実の中に

虚実は、真実の裏に

魔法少女マジカル・アルト〜‖Missing Link‖〜第?次概念大戦

全ては、ここから始まった。

Project:Sweekfee

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