ほうてんげきむ

2004年6月5日 思想
遠い夢遠い遠い夢
深い深い夢

遠く、深く、小さな夢

――――――――――Sweekfee

世界には四つの人間が居る。
いや三つは厳密には人間とは言えないが、
一つ目は純粋なる人間、人工の100%に近い数が純粋なる人間である。
二つ目は"魔法"を使える人間、遠い昔に始まりの"魔"たる"神"と交わった一族。
三つ目は"魔術"を使える人間、"古代王家"の末裔
四つ目は"神"と"古代王家"の血筋を絡ませた存在、過去に一人だけ目撃された。

人間は"魔"を嫌う、何故ならば自分に使えない能力であるからである。
人間は嫉妬深い生き物であり人を妬み羨む。
故に"魔"を操る人間は新王国の法により束縛される。
もしその鎖から解き放たれた"魔"を操りし人間は同胞たる存在に抹殺される。
己が生きる為ならば人間は何処までも果てしなく非情になれる。

――――――――――序章

小鳥の飛び交う明るい空、当たり前の朝。
其れをぶち壊すかの如く其れはやってくる。
其れは「キィー」と鳴らさない様細心の注意をし扉を開けベッドでスヤスヤと眠る物体へとゆっくりと近づいてくる。
そして深呼吸をし其の物体の耳元で大声で叫ぶ。
「兄貴〜〜〜〜!!起きろ〜〜〜〜!!飯だぞ〜〜〜〜!!」
村中に轟き渡るであろう其の雄叫びは物体に何らかの影響を与えたのは確かである。
「ぐわぁぁぁぁぁ。」
其の物体は悲鳴を発しベッドから転げ落ちる。
こう言う事は慣れる様なモノではない。
其の物体は頭を擦りつつ起き上がり雄叫びを発した怪獣、いや女に非難をする。
「痛たたた・・・マリーナ、起こす時はもっと丁寧に・・・それと其の男言葉いい加減止めないか?」
マリーナと呼ばれた女は表情は変え無いが額に青筋を立てつつ早口に言う。
「なんだってーーー!!馬鹿兄貴!!朝寝坊して起きない兄貴がいけないんでしょ!!それが何?朝から説教?いい年こいて親に寄生している男が言える立場なのかなぁ〜〜〜?」
どうやらマリーナと言う女は毒舌を吐く様だ。
「ぐ、そ、其れは痛いな・・・・」
男は完敗だ、と言う様な顔をし首を横に振る。
「で、今日の飯は何だい?」
呆れた様にマリーナは米神を抑えつつ答える。
「反省の色無いの・・・?トーストとサラダよ。」
それを聞きあからさまに嫌そうな顔をし渋々と部屋を出る。
幾ら野菜が嫌いだと言っても其れを食えない人間だって居るのだから食べれる事に感謝し、味わって食わねばならない事をこの男、ゼンディス=カフルティーは知っている。
部屋から食卓までの道程はとても近い、普通の民家であるのだから普通であるが。
テーブルの上を見ると先程予告された朝食が載っかっている。
よく見るとサラダの皿の端に鶉の卵の玉子焼きと思われるモノが寂しげに載っていた。
「これ鶉の卵か?」
少しの間凝視しつつマリーナに問う。
「ん?あ、それね、朝の散歩に行った時俺が木から拾ってきたんだぜ。意外に美味かったから兄貴にも御裾分けだ。」
一瞬暗黒が立ち昇ったと思うとゼンディスは静かに言う。
「マジに食ったのか此れ・・・それはヤバイだろ、何の卵か分からねーし。」
マリーナは少しの間考え込み答える。
「大丈夫だ、うん、濃い赤色の卵だったけど・・・・・。」
間を入れずゼンディスは言う。
「ちょいまて、それは冗談抜きで危ないだろ。」
マリーナは笑いつつ答える。
「兄貴って本当、心配性なんだから・・・・禿げるぜ。」
痛い所を突かれゼンディスはほっとけと思ったが先程の卵が何かの検討がありそうなので自分の脳を探索する事にした。
「え〜と、確かこの味からして・・・・・幻獣にして神の使いたる不死鳥の卵かな・・・?」
「・・・・いいっっ!!」
自分の言った事に違和感を覚えゼンディスは困惑する。
「いや、まさか・・・・・まぁそんな事無いわな、不死鳥は卵産まないし・・・・まさか輪廻の中間段階か?いやしかし、二つも同じ所で起こる訳無いし・・・。」
その時不意にマリーナが声をかける。
「んな事はどうでも良いからさっさと飯食え。」
「あ、すまん、すまん。」
そう言い返しトーストにサラダを挟み齧り付く。
「もご、もご、ご、ご馳走様。」
ゼンディスは苦しそうに顔を紅め部屋へと一目散に走り去っていった。
そこに一人ポツンと残されたマリーナは呟く。
「味わって食えよ・・・・。」
自分の部屋に駆け込んだゼンディスは直ぐに調べ物に入る。
先程食べた如何わしい卵の正体について知りたくて知りたくてたまらないのだ。
これはゼンディスの悪い癖でもあり良い癖でもあったりする。

-----破棄-----

結局没になったADVシナリオ、今現在他の書いてます

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