パチコウ
-黙示録-

RPGワールド、月並みな名前の世界であり4人の神が治めている。
南のジール、北のレン、西のフィーグ、東のソウ、
其処は美しい桃源郷の様な所であったが現在は邪神を名乗るツォンに侵略され4人の神は封印された。
結局の所神を名乗っていた4人も神では無かったのである。
4人居る時点で神では無いの分かりきっていた事だが。
勿論ツォンも神では無い、彼は人間であり神では無い。
彼は圧政もしないが善政もしない、故に叛乱分子も少ない、しかし相手は人間である、そう考えたモノも居た。
相手が人間であれば自分でも倒せる、そう言う思考が彼等を動かせる。
その中の一人がちゅーけんパチコウ、彼は鉱物と犬のキメラである。
パチコウは先ずに自分のLvを上げる事にした。
ラスボスを倒す為にLvを上げるのがRPGのセオリーである。(セロリではない)
いかにも雑魚が出そうな草原に入りエンカウントを待つ。
現われたのは秘A〜秘Z、画面いっぱいに蠢くそれはひどくキモかった。
パチコウがそれらを殺戮しLvを上げていく、そして約1万匹程狩った時に気づく、経験値も金も溜まらないと。
それもそのはず秘はランクZ全パラメーターALL0そして落とす経験値も金も0である。
そして呟く。
「っち、仕方ない、銀行でも襲うか・・・」
面倒くさそうな顔をして町の銀行へと向かう。
が、このままでは素性がすぐばれてしまうので両手に炎の爪を装備し顔にヒョットコの面を被る。
銀行のカウンターに歩み寄る時店内に居た全ての人間が怪訝そうにパチコウを見る。
そして受付の中年のおっさんに言う。
「おい、金だしな。」
・・・・・がしかし反応が無い。
凄みをかけて言ったのにも関わらず。
「おい、早くしろ。」
再度言ってみるものの反応が無い。
それも其の筈、パチコウの喋っている言語は人語では無いからだ。
そして悔しそうに呟く。
「糞おおおぉぉぉぉぉおぉぉおぉおぉおおおおぉぉぉおぉ」
「邪神ツォンのせいかああああぁぁああぁあぁ」
恨めしそうに言うが気づいていない、自分の言語が人語で無い事を。

続くかな?
りめいくばあじょん

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秘

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